早稲田大学石田研究室


文章入力時の縦書き,横書きに関する一研究

伊藤 環


1. 目的

縦書き入力の環境が整えられたことにより,VDT作業により文章を作成する際に都合にあわせて縦書き入力,横書き入力を選べるようになった.そこで日本語入力において,縦書き入力と横書き入力ではどちらの方が効率よく入力できるのかを調べることを本研究の目的とする.また,文の読みと入力が一致する時と異なる時に入力効率に差が出るのかを調べる.

2. 実験条件

提示文に関して

有意味・縦書き,有意味・横書き,無意味・縦書き,無意味・横書きの文章を内容を変えて各2種類ずつ提示した.よって,計8種類の提示文を提示した.

入力方式に関して

提示文と同じ書式(縦書き文は縦書き入力,同じように横書き文は横書き入力)で入力するパターンと,提示文と違う書式(縦書き文は横書きで入力.同じように横書き文は縦書き入力)で入力するパターンの2種類のパターンを設定した.

3. 結果

各入力条件における全誤字数
図1 各入力条件における全誤字数

3. 考察

今回の実験で,誤字数では全誤字数,文上の誤字数,履歴の誤字数において有意味文を提示した時には各条件間において平均の差が出ていたのだが,無意味文では全く差がでなかったということがわかった.このような点を踏まえて,今回の結果を考察してみると,慣れを除くと縦書き入力,横書き入力どちらでも差がなく入力できるということが言えるように考える.

4. 結論

(1)慣れを省くと縦書き入力,横書き入力どちらでも誤字数には差はなかった.
(2)提示文と入力書式の関係では異なる方が同じ方より誤字数が多かった.


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